予算案成立も、即「麻生降ろし」の動き

 　０９年度予算案と、１１年度にも消費税率を引き上げる方針を付則に盛り込んだ税制改正法案など関連４法案は２７日夕の衆院本会議で、与党などの賛成多数で可決、衆院を通過した。民主、共産、社民３党は反対し、国民新党は欠席。予算案は憲法の規定で参院送付後３０日で自然成立するため年度内成立が確定した。

　麻生太郎首相は、大規模な追加経済対策を打ち出すことで政権浮揚を図り、支持率の動向もにらみながら衆院解散の時期を模索する。ただ自民党内では総選挙前の退陣論も公然化。武部勤元幹事長は同日午前、「新しいリーダーによる新しい自民党（の発足）が喫緊の課題になってきた」と述べ、「ポスト麻生」擁立に向け新グループを結成する意向を示唆した。

　武部氏は予算案採決後に退席、関連４法案の採決は棄権した。関係者は、地元・北海道での会合に出席するため飛行機の出発に間に合うよう退席したとしているが、「反麻生」色を強めているだけに憶測を呼びそうだ。

　定額給付金などの財源を確保する０８年度第２次補正予算関連法案は３月４日、参院本会議で否決される見通しだが、与党は衆院本会議で３分の２以上の賛成により再可決し、成立させる方針。小泉純一郎元首相は本会議欠席を表明しており、同調する議員が出るかどうかも焦点となる。

参照元：スポニチ Sponichi Annex