定額給付金、年度内支給は全体の２割

 

鳩山邦夫総務相は２７日の記者会見で、総額２兆円規模の定額給付金の支給について、政府が目指していた２００８年度内に開始するのは４００市区町村で、全体の２２・２％にとどまるとする調査結果を発表した。

　半数近くの自治体の支給開始は４月下旬以降にずれ込むなど、即効性が期待された給付金の景気刺激効果には疑問の声が上がりそうだ。

　調査は都道府県を通じて、２０日時点の全１８０４市区町村を対象に実施した。支給開始時期が最も早い「３月中旬」と回答した自治体数は２４、「３月下旬」は３７６だった。

　人口規模が大きく事務量が多い自治体の遅れが懸念されているが、鳩山氏は年度内支給する３０万人以上の自治体として福岡県久留米市、東京都足立区、同中野区、神戸市を例示した。

　さらに、４月上旬までに支給を開始するのは累計で３３・９％の６１１自治体、４月中旬まででは過半数となる５１・４％の９２８自治体に達する予定。「４月下旬以降」とした自治体は４８・４％の８７３、「未定」が３だった。

　また、住民への定額給付金申請書の送付開始時期では、年度内に送付を開始する自治体の累計は、７０・９％の１２７９に上った。最も早い「２月下旬」が１６（０・９％）で、「４月下旬以降」は９４（５・２％）だった。

　定額給付金などの財源を確保する法案は３月４日にも成立、給付金の支給が可能になる見通し。鳩山総務相は記者会見で「各市区町村はよく努力してくれていると思う。関連法案が１日も早く成立することを心から期待している」と述べた。

　定額給付金をめぐっては、政府が昨年１０月に決定した追加経済対策（生活対策）に「単年度の措置として今年度（０８年度）内に実施する」と明記していた。（共同）

参照元：スポニチ Sponichi Annex